340余年が過ぎた今日、彼女が尋ねている。
あなたは一生何のために、何をしながら生きるのか。
70歳頃には目が悪くなりながらも、子孫たちのために熱心に調理法を整理して残した。
飲食知味方とも閨壼是議方とも呼ばれる料理の本で、
今日、韓国最初のハングルで記録された料理書であり、アジアで女性によって書かれた
最古の料理本として注目されている。
張桂香先生は1680年83歳で子供たちが見守る中、英陽石保で静かに亡くなった。
三番目の息子玄逸は、
『私が魯純で愚昧でこの上ない教えに従って実行できなかった。
しかし、普段野卑な言葉遣いや不躾な言葉を口にしたり、
人に見境もなく行動しないのは、
本当にお母さんが幼い時から禁止してしつけてくれたおかげだ』と
「貞夫人安東張氏実記」でその有り難みを回顧している。
女性の学問的自由や社会的制約が多かった時代を生きた両班家の女性、張桂香先生。
自身の役割に最善を尽くして価値ある人生を送った彼女は、
今日を生きる私たちに「果たしてどのように生きるべきか」を考えさせる師匠であり、
「大人」として生きるということがどんなことなのかを自ら実践することによって
教えてくれる人物の一人である。